今回はこちらの本を読みました。
傲慢と善良
辻村深月 著
話題になっていましたが辻村さんの作品が苦手で手に取るのが遅れました。
でも、かなり話題になってるし、、、読んでみよう!と図書館で予約して借りました。
ここからは感想となります。ネタバレ含みますのでご注意ください。
感想が熱くなりそうなので、数回に分けてブログを書きます。
2部 真実視点の感想
婚活で出会った二人はつきあって2年になりますが、知っているようで知らないことが多い。
「喧嘩をしたことがない」と記述されていて、ああ架と真実は本気でぶつかり合ったことことがなかったのかな、と思いました。
でも、その気持ち分かります。
私も婚活をしていたのですが、婚活から出会った人にどれくらいの期間が経てば本音を話していいのか悩みます。恋愛と婚活は少し違いますね。
真実は内向的で恋愛経験がなく、架に心の全てをさらけ出せず2年付き合ったのでしょう。架の女友達から嫌味を言われたことで架への不満が爆発しました。
真実が結婚を焦るあまりビックリする行動をとりますが、これはすごいですね。
真実の性格上そんなことするとは思いませんでした。
それほど架と早く結ばれたかったのかもしれません。結婚して安心したかったのかもと思います。
また、真実視点になった途端読むのが辛くなりました。
過去の自分と重ねてしまった部分があるのかもしれませんし、真実があまりに世間知らず。30歳過ぎても実家にいて、進学就職挙句の果てに結婚も母に決めてもらう。これは母親が過保護なのもありますが、真実が自分で決まられない、選択できないだけのように感じました。(真実姉の希実は自身で決めた進学就職など未来設計している)
そんな自分で何も選択してこなかった真実ですが、今回の結婚について考え、突発的にある土地に行きます。ロールモデルがいたから行動を起こせたかもしれませんが、関心しました。この土地での真実は一皮向けた気がします。
エピローグについて
まさかハッピーエンドで終わるとは。私はあいまいな結末を求めてしまいました。
架や真実の心情がリアルだなと思ったからこそ、今後人生の伴侶としてこの人でいいのか、考えたうえで別れる、そういう結末が見たかったな~と思ってしまいました。
婚活から出会った二人が本人も気づかないうちに大恋愛をしていた、そういう形のほうが多くの人に受け入れやすいのかな~。婚活している人はこの小説を読んで勇気がでるのかな~。それとも私が意地の悪いおばさん思考になっているのかな。
兎にも角にもこの小説は現代社会の若者に読んでほしい本です。
辻村深月さんの作品が苦手でしたが夢中になって読みました。(短編作品は読み切りましたが「凍りのくじら」「かがみの孤城」は私に合わず途中で読むのを止めてしまいました)
映画化するだろうな、と思い調べてみたら今年の9月に映画公開するみたいですね!
さすがヒット作家のベストセラーです。
キャストも小説と合っていますね!映画も期待です。