今回はこちらの本を読みました。
うたう警官
著 佐々木譲
2004年刊行の警官シリーズです。
警察官の話やミステリー小説が好きなので、佐々木譲さんの警官シリーズ1作目から読んでみました。
ここから感想です。ネタバレ含みますのでご注意ください。
あらすじは、汚職事件関係者である警察官津久井が汚職実態を議会百条委員会で証言しようとしているところ、当人が殺人容疑で内部指名手配に。
主人公佐伯は津久井は殺人していないと信じ、極秘に協力者を集め殺人事件を捜査する。
相棒として信用している津久井を助けようと、サポートしながら極秘に事件を捜査する佐伯に、熱い漢を感じました。
極秘捜査なんて退職案件なのに、、、。
佐伯が集めた協力者が優秀で、殺人事件の真相と当日に起きた別事件の関連性が明らかにされるところはスッキリでした。
また、タイトルの「うたう」ことは警察官がメディアや外部に情報を流すこと、だそうです。「うたう」ことに同種からの警戒と嫌悪。場合によっては抹殺し「うたう」ことをさせない環境が怖いです。
最後の終わり方、続編でわかることなのでしょうか、気になります。
読みやすく、わかりやすい小説でしたが、時代背景が個人的に気になり続編を読むべきか悩みます。
個人的に気になったこと
・刊行が20年前なので、捜査方法がアナログと感じました。
警官個人パソコンで仕事をしていたり外部からアクセスできるセキュリティ、あまいです。
・女性警官を紹介せず、お茶くみさせたり、おつかいさせたり、まだそういう時代なのかな、と考えさせられました。
・植村さんのダジャレ、こういうの懐かしいです。
印象的な言葉
純愛、という言葉が冗談にしかならない世界。ここは、男と女が十五分間ふたりきりになる機会があったとしたら、ふたりは「寝た」と判断する世界なのだ。一時間ふたりきりなら、「やりまくった」だ。